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HIROTSUバイオサイエンス、早期すい臓がん検査『N-NOSE plus すい臓』の実検査を本格始動へ

 株式会社HIROTSUバイオサイエンス(広津崇亮代表取締役)は、がんの一次スクリーニング検査『N-NOSE』の次世代型がん種特定検査の第1号として、世界で初めて開発した早期すい臓検査『N-NOSE plus すい臓』の実検査を今年から開始することを公表しました。「約1か月の先行予約期間だけで予想を上回るお申込みをいただき、すい臓がん早期発見に対するお客様の想いを真摯に受け止めております。当社は“がんが怖くなくなる未来”をつくるため、引き続き研究開発に励み、高精度な検査の提供を通して多くの皆様に安心をお届けします」と同社ではコメントし、さらに次のように述べています。

「すい臓がんは、がんのなかで最も発見や治療が困難とされ、医学界からも「早期すい臓がんの検査法ができたら革命的」と言われていました。当社は、生物の優れた能力を使う発想とバイオテクノロジーの融合によって実現させた当検査を、一例でも多くの方の命を救うために役立ててまいります」

 検査開始検査キット発送)は2023年1月4日からスタートしており検査料金は定価7万円(税込)。*3か月以内に『N-NOSE』を受験した人は定価5万円(税込)。販売サイトはhttps://lp.n-nose.com/suizou/

 『N-NOSE』は、嗅覚に非常に優れた線虫C.elegansが、人の尿中に含まれるがん特有の匂いを高精度に検知することを利用した、がんの一次スクリーニング検査で、尿を提出するだけで、簡便・安価・高精度・全身網羅的に早期がんを調べることが可能。2020年1月の実用化以降、30万人以上が検査を受けており、法人での導入企業は1000社超。(2022年12月時点)

 「『N-NOSE』の次世代型がん種特定検査には、線虫C.elegansに遺伝子操作を加えて作製した、すい臓がんの匂いにのみ特異的な反応を示す“特殊線虫”が用いられています。この“特殊線虫”は、すい臓がんとその他のがんを嗅ぎ分ける高い判別能を持ち、非侵襲な手法で早期すい臓がんの検知が可能になりました」(同社)

 先行予約を開始した株式会社HIROTSUバイオサイエンスは2016年8月に設立され、線虫および線虫嗅覚センサーを利用したがん検査の研究・開発・販売が主な事業。コーポレートサイトはhttps://hbio.jp、N-NOSEサービスサイトはhttps://lp.n-nose.com/を参照してください。

開所1周年の横浜こどもホスピスプロジェクト会報に
記された代表理事の田川尚登さんのコメント

 この瞬間を笑顔に!みんなで支えて叶えたいとして設立された認定NPO法人横浜こどもホスピスプロジェクトが、2022年11月に開所1年になりました。『週刊がん もっといい日』編集部が、代表理事の田川尚登さんをインタビューし、2022年9月23日付けで掲載させていただいた同NPO法人から届いた会報に田川さんが、誕生1周年を迎えて次のようにコメントが記されていますので紹介しましょう。

 「開所より1年が過ぎ、たくさんの楽しい思い出が、利用する子どもと家族、そして私たちの心に積み重なっていきます。開所してから多くの地域の方々が見学に来られました。うみとそらのおうちの前をジョギングや散歩で通る人が、気さくに声をかけてくれて、どんな施設なのか尋ねられます。近所の子どもたちは、毎日のように庭のブランコに乗りに来ています。また近くの大学や地域コミュニティでの講話もさせていただきました。

 9月には、地域の支援者の方が、「うみとそらのおうちにメリーゴーランドを!」とクラファンに挑戦し、夢のような2日間を届けてくれました。

 英国から世界に広がっているこどもホスピスの特性の一つが、「地域に開かれた施設」であること。私たちも少しずつではありますが、地域への理解が広がり、地域に支えられた施設になっていることを嬉しく実感すると同時に、もっとこうした場所が必要だと感じています。

 しかし、わが国の省庁には療養生活を支える支援施設こどもホスピスの窓口がありません。全国にも、こどもホスピスと名乗っている施設は3か所しかありませんし、病院併設で医療費や介護福祉サービスなどの社会制度で運営しているところと、うみとそらのおうちのように、制度を使わずに地域からの寄付などの支援で運営しているところなど、様々な形態の施設が、工夫しながら運営しているのが実態です。

 そこで、こどもホスピス関連団体が連携し、4月から設置されるこども家庭庁に、こどもホスピス普及に向けた要望をしていく「全国こどもホスピス支援協議会」が発足しました。国会議員側でも、「こどもホスピスを応援する議員連盟」ができ、11月17日に共同で発足式が行われました。

 今後は、全国のこどもホスピスの事業所と開設を目指している団体と共に、国への要望をまとめていくことになります。横浜に開所したことが、このような流れの大きなきっかけにもなりましたことを報告させていただきます」

<『横浜こどもホスピス〜うみとそらのおうち』の利用状況>
 この1年間で70組ほどのご家族からご利用のお問い合わせがあり、50組近くのご家族が実際に見学や利用いただきました。家族や親戚、お友だちを招いての誕生日パーティ、花火やバーベキュー、人生ゲームをしたり、大きな窓から海を見ながら家族でゆっくりお風呂に入ったり、何もしないで家族で昼寝をしてくつろいだり…。
 過ごし方の内容は、元気な子どもたちにとっては日常の中にあるもので、特別なものでないかもしれません。でも、そこには確かに、かけがえのない「家族のじかん」がありました。子どもは、どのようなとき、どのような状態であっても、好きなことや楽しいと思えることをたくさんやりたい。いつだって子どもには遊ぶ力があり、今を楽しむ力がある。

 そして家族は、子どもが楽しんでいる様子を見て、今ある時間の意味や幸せを感じられる。私たちにとっては、そんな大事なことを教えてもらった1年間でありました。このような時間を紡ぎ出すことができたのは、いつも支えてくださるボランティアや地域の方々の存在があったからこそです。これからも、うみとそらファミリーの皆様とご一緒に、子どもと家族の声に耳を傾け続けたいと思います。(横浜こどもホスピスプロジェクト VOL.10 Dec 2022会報から)

ソニー生命、2023年 オリコン顧客満足度調査で
「がん保険」「生命保険」「学資保険」「医療保険」が総合1位を獲得

 ソニー生命保険は、oricon MEが実施した2023年 オリコン顧客満足度調査で「がん保険」「生命保険」「学資保険」「医療保険」の4ランキングで総合1位を獲得したことを明らかにしました。 
 同顧客満足度調査は、「満足を情報化する」をテーマにオリコンが実施しているアンケートで、実際に企業のサービスを利用したユーザーが、どの程度商品やサービスなどに満足したかを項目ごとに評価した結果をランキングにしたもの。

 がん保険では、調査対象24社の中で評価項目(加入手続き、商品内容、保険料、アフターフォロー、受取額・支払いスピード)のうち、保険料、アフターフォローで1位、ユーザー評価総合1位を獲得し、加入手続き4位、商品内容と受取額・支払いスピードで、それぞれ5位に評価されています。

 ちなみに調査期間は2022年8月16日~8月29日、2021年8月6日~8年18日、2020年8月24日~9月2日で行われ、有効回答者数3034人。調査対象者の年齢は全国の18~84歳で、過去7年以内に自分が保障対象のがん保険に加入した人、がん保険に加入する際に選定に関与した人、過去5年以内にがん保険を適用した人。ランキング定義は、がんと診断された時やがんで入院した時などに保障される保険を取り扱っている保険会社。
 調査結果の詳細は、オリコンのホームページ(https://life.oricon.co.jp/)で。

『週刊がん もっといい日』編集長からお勧めの書
医療法人あした会中西歯科医院理事長の中西保二さん著
『ずっと健康で長生きしたいなら噛んで唾液を出しなさい』

 「歯の健康なくして全身の健康はありえない、食養生なくして病気は根本的に治らない―そのためには、歯医者さんで定期的に予防処置を受けること、よい食べ物を選び、食べ方を変え、暮らしを変えることで、健口と口福になります。100歳になっても健康長寿でいられる秘訣はこれしかありません」

 こう指摘するのは著者の中西保仁さん。日本は2025年に団塊の世代が後期高齢者になり、世界に類を見ない超高齢社会が到来すること。「8020運動」の認知度も高まり、その達成率が50%を超え、80歳になって自分の歯が20本以上も残っている人が増えていることを取り上げ、「晩年になって8020達成はもちろん、健康状態が良く社交的で認知症も明らかに少ないことが、健康長寿の必須条件になります。100歳まで人生を楽しく生き生きと過ごすためには、第一に歯が健康であることです」として、次のように述べています。

 「食べたいものをなんでもバリバリ食べられることです。よく噛んで唾液があふれ出て、素材を味わい、美味し〜いと感じることが健康の源です。食べ物が口に入った時、最初に出逢うのが歯。それからだんだん体内に入って消化器官で栄養となり、私たちに生きる力と喜びを与えてくれるのです」

 第一部では健康長寿の秘訣として歯のメンテナンスをとりあげ、97%の人が知らない歯の寿命ルールとして、間違いだらけの歯の治療や寿命を伸ばす秘訣、なぜ歯周病で歯が抜けるのか。歯周病をコントロールすれば歯は残るなど、虫歯になる原因とセラミックの効果を紹介し、一度治療した歯を二度と虫歯にしないための方法についても解説しています。

 第二部が健康長寿のための食養生として、自然治癒力の活用、酵素の力、悪しき生活習慣を正す必要性、体に悪い食べ物、良い食べ物、さらに「咀嚼の心は母心、噛めば命の唾液湧く」として、虫歯や歯周病の真の原因、唾液が万病予防に繋がる自然の薬であること、健康は「健口」から、幸福は「口福」からと説いています。

 中西さんは、腎不全による20年以上の透析と突然の脳出血、乳がんの手術にもかかわらず、持ち前の努力と明るさで奇跡的に回復して、車椅子の生活から自立歩行できるまでになった夫人を紹介しています。

「妻は、まわりを明るく照らす太陽のような存在でした。長い闘病中、常に『ありがとう』と感謝の思いを周囲に表していました。そして『楽しい人生だったね。みんなが幸せに、正しく生きていってほしい』との言葉を残して旅立ちました。妻の願いは、『多くの人に幸せになってもらいたい』でした。その願いを叶えるためにも私は、この本を書きました」

 「歯はもちろんのこと、大切な体を健康な状態で一生お手伝いすることを使命として日々精進している」中西さんが指摘されているように、歯の大切さをしっかりと噛み締めて、歯を守る体に良い日常生活を過ごしましょう。
 四六判、本文222ページ、定価1540円(本体1400円+税10%)。発行元:評言社(TEL03−5280−2550)

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