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『はたらくWell-being AWARDS 2023 by PERSOL』で”笑顔”を社会のチカラに変えたオストメイトモデルで医師のエマ・大辻・ピックルスさんら4組5名を表彰

 3月19日の事でした。何気なくテレビを観ていたところ、『はたらくWell-being AWARDS 2023 by PERSOL』の授賞式で、オストメイトモデルとして医師として活躍されているエマ・大辻・ピックルスが受賞されたシーンが私の目に飛び込んできました。主催は総合人材サービスのパーソルホールディングス株式会社。3月7日に開催された『はたらくWell-being AWARDS 2023 by PERSOL』の授賞式で、“はたらく”ことの先にある“笑顔”を社会のチカラに変えた4組5名が表彰されましたが、この模様は3月19日16時〜17時にテレビ東京で放映されました。

医師、オストメイトモデルとして活躍中のエマ・大辻・ピックルスさん

 『はたらくWell-being AWARDS by PERSOL』は、自らのキャリアを主体的に描き、選んで行動した結果、この1年間で最も「はたらくWell-being」を体現していた人に贈るアワード。働くことを通じ、その人自身が感じる幸せ―「はたらくWell-being」を体現し、その先にある笑顔を社会のチカラに変えた人を表彰することで、一人でも多くの人々が自身の「はたらくWell-being」について、考えるキッカケを提供することを目的としたものです。

 受賞者は、株式会社山屋の代表で山に関する仕事はすべて請け負う山のマルチクリエイターの秋本真宏さん、オストメイトモデルで医師としても活躍するエマ・大辻・ピックルスさん、ラブシーン撮影時に俳優と制作現場の間に立って調整するインティマシーコーディネーターの西山ももこさん、知的障害者の手によるアートをビジネスに転換する株式会社ヘラルボニー株式会社の松田崇弥さんと松田文登さんの4組5名。この中からエマ・大辻・ピックルスさんを紹介しましょう。

<受賞者のエマ・大辻・ピックルスさんのコメントとプロフィール>
「私がオストメイトになったのは約4年前で、その前の29年間は原因がわからない難病ということで苦しんでいました。オストメイトになることはあくまでも治療の一環で、私自身はポジティブな気持ちでした。しかし、いざ手術が近づいてくるとネガティブな情報しか入ってきません。そんな中、たまたまインスタグラムを見ていたら、海外にはオストメイトモデルという人たちがいて、オストメイトになったことでハッピーになったということを伝えている人たちがいると知りました。

私は病気になったことで医師としてのキャリアに引け目を感じていたのですが、私を助けていただいた医療関係者の方々やお世話になった方々に恩返しをしたいという気持ちでこれまで活動を続けてきました。本日はこのような栄誉ある賞を賜り、本当に感極まっています」
 エマ・大辻・ピックルスさんは1978年、イギリス生まれ。慶應義塾大学法学部、同大学院政策メディア研究科を経て、鹿児島大学医学部医学科学士編入。東京大学法医学教室客員研究員兼東京医科大特任助教。がん研有明病院健診センター非常勤務医。16歳から難病である慢性偽性腸閉塞症(CIPO)と25年間闘病。2016年7月には胃亜全摘術、2019年の9月にはストーマ(人工肛門)造設するなど、患者として生死をさまよう経験を持つ。医師、日本初のオストメイトモデルとして活動中。
<選考委員の呂布カルマさん(ラッパー)のコメント>
 自分がオストメイトであることは、本来隠しておきたいことなのかもしれません。まだ世間の理解や認知も十分に進んでいない状況の中、あえてグラビアという世界に飛び込んで、極端なことをすることでオスメイトを知ってもらおうとする「意志」が素晴らしいと思います。
<選考委員の若新雄純さん(慶應義塾大学特命准教授)のコメント>
 「僕自身も子供の頃は「こんな自分嫌だな」「もっとこういう風に変わりたい」と諦められないことがたくさんありました。しかし、大人になるにつれて「これも自分なんだ」と前向きな受容をすることで生きやすくなることがたくさんあったと感じています。
 そんな僕の経験とオストメイトの方々を一緒にすることはできないかもしれませんが、自分の人生に起きた出来事、大げさに言えば運命みたいなものを前向きに堂々と受け止める。それがエマさんがモデルとしてご活躍されている大きな要因なのではないでしょうか。人生におけるWell-beingとは何かっていうことを踏み込んで考えさせてもらえる活動でした」

<パーソルホールディングス代表取締役社長CEOの和田孝雄さんのコメント>
「受賞された皆さんおめでとうございます。パーソルは「はたらいて、笑おう。」をグループビジョンに掲げています。『はたらくWell-being AWARDS by PERSOL』は、そんな私たちのビジョンに直結する取り組みです。今回表彰された方々は、はたらき方や人生の過ごし方が素敵な人たちばかりです。志も高く、一人ひとりの個性が輝いています。
こうした「はたらくWell-being」を体現する方々を表彰し、私たちの信じる価値観を世の中に広げることで、社会を豊かにできればと考えています。受賞者から刺激を受けた多くの方々が、ご自身にとってのよりよいはたらき方を考え、それぞれの「はたらいて、笑おう。」を実現していただければと思います」

ちなみにパーソルホールディングスは、1973年の創業以来、人材派遣、人材紹介、アウトソーシング、再就職支援など総合人材サービスを展開し50年後の今、京証券取引所プライム市場上場。売上高1兆608億(2022年3月期)。
詳細は、受賞者情報などを掲載した特設サイト:https://www.persol-group.co.jp/special/well-being-awards/2023/を参照してください。

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