私ごとで恐縮です。今月の10日から私の著書『ドラッグストア真価論〜誰もが健康で幸せな生活を実現するために』が書店を通じ発売されます。記者生活は長きに渡りますが、これまで自身単独での出版活動はなく、いずれも共著かゴーストライターでした。すでに書籍は出来上がり、見本が出版していただく評言社から私の手元に届いたばかりです。
日本にドラッグストアという業態が正式に誕生してから23年が経過したいま、全国に約23000店舗が地域住民の“健康管理役”として日々、活躍していますが、今日に至るまで、その歩みを紹介し、これからどのような方向を目指しているかを綴りました。
かつて日本の医薬品小売業といえば、医薬品を中心とした中小の薬局・薬店が病気産業の裾野を広げていましたが、国民の関心ごとは病気になってからではなく、より健康な状態を維持・向上させるための健康産業へと向けられ、ドラッグストアは、こうした国民のニーズに対応した店づくりに成功していったのです。
ちなみにドラッグストアは、どのくらいの市場を形成しているのでしょうか。JACDS(日本チェーンドラッグストア協会)の調べによりますと、8兆5000億円(2021年度)に達しており、3年後には10兆円市場形成への道を歩みつつあります。
わが国にドラッグストアという業態が根付いたのは、1999年のことです。かつての通商産業省、現在の経済産業省が産業として認めたからですが、全国の書店に並ぶ書籍には、このドラッグストアが誕生し、なぜビッグ市場を形成したのか、その背景も記しました。
最初は小さな店舗でしたが、やがて国民の健康創造をサポートし活動してきたドラッグストアが、今や押しも押されえぬ健康産業の拠点となってきています。
書のタイトルは『進化論』とすべきではありますが、あえて『真価論』と名付けたのは理由があります。ドラッグストアはかつて安売りをメインに飛躍的に売上げを伸ばしてきましたが、今日では国民のヘルスケアニーズに対応した品揃えとスタッフのカウンセリング力を強化したヘルスケアストアとしての道を歩んできているからです。これからドラッグストアは、進化することもさることながら、真の値打ちのある店づくりが始まっており、「また来たくなる店」としての真価が問われているのです。
健康で楽しい快適な生活を過ごすための情報と商品を提供するスタッフが、いつも笑顔で迎えてくれるドラッグストア。そんなドラッグストアの素顔と真価を描きました。書店で見かけたら、ぜひ手に取ってみてください。
さて今週もまた、皆さまにとって「もっといい日」でありますように…。
『週刊がん もっといい日』編集長 山本武道