がん患者さんと家族のためのWEBサイト

国民のヘルスケア・ニーズに対応した経営へと転換するドラッグストア

 わが国に存在するドラッグストアは、何店あるかご存じでしょうか。今、全国に医薬品小売業は約8万店を超しており、このうちドラッグストアが21700店舗を占有し、その市場は、実に8兆5000億円にまで成長しています。近年では、人工肛門や人工膀胱を造設したオストメイト対応トイレ、心停止状態にある人を救命するAED(自動体外式除細動器)を全店に導入したドラッグストア、抗がん剤の副作用で頭髪が抜けた際の医療用ウイッグ、乳がんを切除した際の人工乳房、矯正下着などを取り揃えた、がん患者さんのためのケアコーナーを開設したドラッグストア、つい最近、紹介しました、クイズ形式でがんの基礎的な知識について無料で学べるタッチパネル式機材を導入、がんにかかわる情報の提供を通じ、来店客のがん検診の受診について関心を高める『みんなのがん学校』を店内にオープンしたドラッグストアが見られるようになりました。

 ドラッグストアの発祥はアメリカです。大きなショッピングセンターに併設され、薬を始め美と健康食品、肌着、健康シューズ、サングラス、DPEプリント、パン、アイスクリーム、書籍等々、快適生活のための様々な商品を取り揃え、処方箋調剤も応需してくれる、まさにワンストップショッピング機能で国民から愛され支持されています。

 日本のドラッグストアも大きく様変わりして、コロナを契機として食品分野を充実し、なかには生鮮三品(肉、魚、野菜)も導入したり、コインランドリー、フラワーショップ、医療機関も誘致し、連日多くの客を集めているドラッグストアも増えてきました。

 人生100年時代へ、今や健康寿命延伸の武器は”未病と予防“であり、ドラッグストアもまた国民のヘルスケア・ニーズに対応した経営へと転換しつつあり、ヘルスケア・ステーションとして店頭には、薬剤師、医薬品登録販売者に加え近頃では管理栄養士も待機し、食生活の指導にも力を注ぐケースが目立ってきています。

 「ドラッグストアって楽しい」-こんな言葉がでるくらい、ドラッグストアは楽しく買い物ができる場になってきました。最近のドラッグストアは、いろいろと健康になるための方法、美しくなるための方法を教えてくれますので、ぜひ近くのドラッグストアで相談してみてください。きっとスタッフが笑顔で対応してくれますから・・・。

 さて今週もまた、皆さまにとって「もっといい日」でありますように・・・。

 『週刊がん もっといい日』編集長 山本武道

PAGE TOP