遺伝子検査の重要性がクローズ・アップされるなか、大腸がんと診断された患者さんや家族、支援される方が知っておきたい遺伝子検査の情報を20ページにまとめられた冊子『大腸がんと診断されたらまずは知ってほしい遺伝子検査のこと』の発刊が、キャンサーネットジャパン(CNJ)が発行するメールニュース(Vol.66・2025年10月28日付)で配信されました。

冊子には、「遺伝子検査は、あなたの大腸がんを詳しく知るのに役立ちます」として次のメッセージが添えられています。
「大腸がんは、日本人のがんの中で最も患者さんの数の多いがんです。近年、大腸がんの薬物療法は大きく進歩し、一人ひとりのがんの性質に応じた効果的な治療薬を選択できるようになりました。がんの性質を知るためには、がん細胞に生じている遺伝子の変化を調べる遺伝子検査が欠かせません。この冊子では、大腸がんと診断された患者さんが、治療を始める前に知っておいていただきたい遺伝子検査の情報をまとめました。適切なタイミングで必要な遺伝子検査を受け、ご自分に最も合った治療にたどり着くためにご活用いただければ幸いです」
監修は、大阪大学医学部附属病院 がんゲノム医療センター 病院の佐藤太郎教授。内容は以下の通りに構成されています。
大腸がんの治療の流れ/大腸がんと遺伝子の関係/大腸がんの遺伝子変異/遺伝子検査はなぜ必要?/なぜ手術後に遺伝子検査を行うの?/転移・再発時はどのように薬を決めるの?/がん遺伝子パネル検査
同冊子発行を配信したメールニュースの発行元であるCNJは、がんと診断された方や、その家族が病気を正しく理解したうえで治療に臨めるよう科学的根拠に基づくがん情報を提供するNPO法人(活動の詳細:https://www.cancernet.jp)。
厚生労働省の調べによれば、2021年度のがんの罹患数は98万8900人(男性55万5900人、女性43万3000人)、部位別では特に大腸がんは男性が8万6000人、女性は6万8000人存在します。
がんの三大療法は、手術、抗がん剤の投与、放射線ですが、その一方、事前のリスク検査による早期発見・早期治療も重要ですし、さらに、がんのゲノム医療が進展していますので遺伝子検査も注視しましょう。
患者さんや家族、支援者のための冊子『大腸がんと診断されたらまずは知ってほしい遺伝子検査のこと』の全文は、https://www.cancernet.jp/colorectal-gtから読むことができます。ぜひ一読をお勧めします。(山本記)