体重減少しお尻の肉がやせ落ち、寝ても座っても常に激痛を伴うがん悪液質。その痛さは、「生傷にとがった棒を押し付けられるみたいに痛い」というがん患者さんたちのために衣料品の開発・販売を行う二十三夜(千葉県市川市・川畑貴子代表)が、多くのがん患者さんが悩む「椅子に座った際のお尻の痛みを解決したい」と、パッド入りスパッツ『おしりの幸せ』(特許第7311712号:https://oshiri-no-shiawase.com)を開発しました。
「日本人が、がんと診断される確率は2人に1人と言われています。がんは誰もがかかってしまう可能性のある病気だと考えられています。がん患者の80%にみられるのが『がん悪液質』です。がん悪液質とは、主に体重減少と食欲不振を伴う合併症です。がんから分泌される物質やがんに対する体の反応によって、エネルギーが過剰に消費されたり食欲不振が起きたりするため、体重が減少します。
がん悪液質によって体重減少しお尻の肉がやせ落ち、寝ても座っても常に激痛を伴います。その痛さは、『生傷にとがった棒を押し付けられるみたいに痛い』というほど。がん患者でなくても、三年間のコロナ禍の外出自粛によって高齢者が運動不足で痩せてお尻の脂肪や筋肉が減り、椅子に座ると同じように激痛が走る人も多くいます」(二十三夜)
『おしりの幸せ』開発のきっかけは、2006年、エステサロンで働いていた時のお客さんだった料亭の女将の悩みを聞いたことでした。
「正座をすると座骨にかかとが当たってとても痛い」、他にも「外出して椅子に座れないから旅行もできない」「公園を散歩するのが趣味で楽しみだったけど座ると痛いのでできなくなった」など、多くの方が同じように悩んでいることを知り、解決したいという思いで製造することにし、試行錯誤し10年を経て完成、発売後に新聞で紹介され、その後5日間注文の電話が鳴り続いたそうです。
「予想以上に多くのがん治療経験者が、日常的にお尻の痛みに悩んでいることがわかりました。この痛みから解放され、散歩や趣味、旅行などを思いっきり楽しんでいただきたいと思います」(二十三夜の川畑貴子代表)
ちなみに『おしりの幸せ』(https://oshirihappy.base.shop/)の概要は次の通り。
素材:生地はナイロンとポリウレタン/(パッド)ポリウレタン、色サイズは女性用:すみれいろ・グレー・ピンク、S・M・L・LL/男性用:すみれいろ・グレー、S・M・L・LL。価格は19,800円(税込)。
さて今週もまた、皆さまにとって「もっといい日」でありますように…。
『週刊がん もっといい日』編集長 山本武道