がん患者さんと家族のためのWEBサイト

ウエルシアが日本一のドラッグストアとなった背景とは?

 『週刊がん もっといい日』の“温もりインタビュー”で、オストメイトモデルとして活躍されるエマ・大辻・ピックルスさんを紹介(https://weekly-gan.com/772/)しましましたが、「決して不幸じゃない、患者になったからこそ見つけられた生きることの喜び、サポートしてくださった多くの関係者への感謝の気持ちをお伝えし、予防の大切さを呼びかけ、子供たちにもオストメイトを理解してもらう活動をしていきたい」と話されていたエマさんに、患者さんとご家族は、どれだけ勇気づけられたことでしょう。
 現在、人工肛門や人工膀胱を造設されたオストミーの方たちは20万人存在すると言われていますが、日常生活で一番の課題は外出した時に、対応するオストメイト対応トイレが少なかったことです。公共の場、買い物先、旅行先、勤務先等々、最近では、増えてきましたが、中でも生活者のための健康ステーションとしての機能を持つドラッグストアのトイレは、オストメイト対応(健常者も利用できる)ではありませんでした。
 「会長、ドラッグストアのトイレですが、オストメイトの方たちも利用できるものにはなっていません。お腹につけられた排泄物を溜めておくパウチの中身をトイレに流しやすい前廣便座ができていますが…」

オストメイト対応トイレ

 ある日、日本一のドラッグストアであるウエルシアホールディングス代表取締役会長の池野隆光さんにお伝えしました。すると、「ぜひお話を詳しくお聞きしたい」となり、普及元とお会いしていただきました。
 そんなきっかけで現在、ウエルシアの総年商は1兆1440億円(2023年2月期)、店舗数2413店舗ですが、このうちの75.9%の1535店舗にオストメイト対応トイレが設置されており、設置店舗の所在地は、同社の以下のホームページで検索することができます。https://store.welcia.co.jp/welcia/?category=01.02.06&c_d00081=1
 ウエルシアといえば、全店舗に心停止の人を救命する高度医療機器のAED(自動対外式除細動器)を設置し、医療過疎地や高齢者人口率の高い地区へ医薬品や食料品などを取り扱う移動販売車『うえたん号』(現在10台が稼働中)を走らせるなど、社会的貢献度の高いドラッグストア企業で創業以来、急成長を遂げています。
 その背景には、こうした社会貢献活動があることを知ってほしいと思いました。まさに、日本一のドラッグストアになるべくしてなったといえましょう。
 さて今週もまた、皆さまにとって「もっといい日」でありますように・・・。
                 『週刊がん もっといい日』編集長 山本武道

PAGE TOP