2023年11月に設立され、正しいがんの知識だけではなく、自らの実体験を通して命について考えるがん教育を推進するNPO法人沖縄がん教育サポートセンターは、子ども達に「健康と命の大切さ」について学ぶ機会を提供するためのクラウドファンディングを、「CAMPFIRE」で2024年12月16日(月)に開始しました。(https://camp-.jp/projects/800552/view?utm_campaign=cp_po_share_c_msg_mypage_projects_show
■立ち上げの背景
沖縄がん教育サポートセンター(URL:https://okinawa-cancer-education.org/)では、立ち上げの背景について次のようにコメントしています。
「がんは日本人の死因の第1位を占める病気で、生涯のうち二人に一人が、何らかのがんにかかると推計されており、重要な健康課題の1つであります。がんは命に関わる病気ですが、医学の急速な進歩により、早期に発見し適切な治療をすれば、治らない病気ではなくなってきました。
しかしながら、がん検診の受診率が上がらないことや、がんは未だ「不治の病」などといった、がんに関する誤った認識が根強く、必要以上に不安や恐怖を感じたり、がん患者やその家族への偏見につながったりしています。
このようなことから、学校教育活動全体で健康教育の一環として「外部講師を活用したがん教育」を推進することは、児童生徒が生涯を通じて自らの健康を適切に管理し、改善していく資質や能力を育成する上で、重要なことだと考え、沖縄がん教育サポートセンターを立ち上げました。
主な活動は、正しいがんの知識だけではなく、自らの実体験を通して命について考えるがん教育を推進しています。成果として、多くの方に活動を支持され、地元の新聞やテレビにて大きく取り上げていただき、令和6年度沖縄県健康づくり(がんじゅさびら)表彰にてグランプリを受賞しました」
■活動の内容
(1)がん教育外部講師の育成事業
(2)がん教育外部講師派遣事業
(3)がん教育の調査及び研究事業
(4)がん教育、がん検診の普及・啓発及び啓蒙事業
■活動目標
<がんについて正しく理解することができるようにする>
がんが身近な病気であることや、がんの予防、早期発見・がん検診等について関心をもち、正しい知識を身に付け、適切に対処できる実践力を育成する。また、がんを通じて様々な病気についても理解を深め、健康の保持増進に資する。
<健康と命の大切さについて主体的に考えることができるようにする>
がんについて学ぶことや、がんと向き合う人々と触れ合うことを通じて、自他の健康と命の大切さに気付き、自己の在り方や生き方を考え、共に生きる社会づくりを目指す態度を育成する。
■リターンについて
NPO法人沖縄がん教育サポートセンターのホームページに、支援者様のお名前(ニックネーム)を掲載します。※応援プラン(1)、(2)、(3)のリターンは同じ内容になります。
3,000円:応援プラン(1)【お名前掲載】
5,000円:もっと応援プラン(2)【お名前掲載】
10,000円:さらに応援プラン(3)【お名前掲載】
■プロジェクト概要
名称:子ども達に「健康と命の大切さ」について学ぶ機会を提供したい
期間:2024年12月16日(月)~2025年2月28日(金)
URL:https://camp-fire.jp/projects/800552/view?utm_campaign=cp_po_share_c_msg_mypage_projects_show
⭐︎NPO法人女性医療ネットワーク⭐︎
マンマチアー(Mamma Cheer)委員会が1月24日、『心臓・血管の疾患〜がん治療後も健やかに生きていくために』テーマにzoomで第169回セミナー
NPO法人女性医療ネットワークのマンマチアー(Mamma Cheer)委員会の169回目のセミナーは1月24日、『心臓・血管の疾患〜がん治療後も健やかに生きていくために』をテーマにzoomで開催されます。
同マンマチアー委員会は、乳がんを体験しNPO法人CNJ認定乳がん体験者コーディネーターである美容ジャーナリスト・山崎多賀さん、女性医療ジャーナリスト・増田美加さんが主宰・企画し、様々な活動を行っており、アドバイザーとして医師の対馬ルリ子さん(対馬ルリ子女性ライフクリニック院長)と片岡明美さん(乳腺外科医)も加わっています。詳細は以下を参照ください。
<第169回マンマチアー>
■開催日時:2025年1月23日(木)18時半〜20時(ZOOMによるオンライン開催)
■開催方法:ZOOMによるオンライン
■参加人数:先着120名
■参加費無料
■テーマ:『がん治療を受けたら知っておきたい 心臓と血管の晩期障害〜がん治療後も健やかに生きていくために』
■スピーカー:向井幹夫さん(大阪がん循環器病予防センター副所長)
■内容:がん治療が飛躍的に進化し、がんが治る人や、がんと共存しながら長く生きる人が増えています。これは大変喜ばしいことですが、治療がひと段落したあとも長く健やかな暮らしを送るために、気をつけておきたいとても大切なことがあります。それは心臓や血管など循環器系の疾患です。
がん治療が終わると、徐々に以前のからだに戻っていくと思いがちですが、がん治療の種類によっては循環器系にダメージを受け、治療後に症状として現れることがあります。 「乳がんをはじめ、がんの薬物療法には、心毒性の強いものがあり、人によっては治療後10年、20年たってから晩期後遺症として心臓の病気を発症することがあります」とは、
循環器の専門医で、がんサバイバーの晩期合併症の研究を続ける向井幹夫先生です。
実際に、日本人の死因の第一位はがん、第二位は心疾患(第三位は老衰)です。「加齢とともに心疾患が増えます。また、がん治療を経験した乳がんサバイバーは高齢になると心疾患の頻度が増加することが知られており、がん治療によるリスクが上乗せされる場合があるのです」
ただし、怖がることはありません。循環器系の疾患は生活習慣の見直しで予防ができ、検診で早期発見ができるからです。今回はがん治療による循環器系の影響や、どんな治療がダメージを受けるのか。どんな検診を受けたらいいか。予防法についてもお話いただきます。
2024年の乳癌学会における、腫瘍循環器学会との合同シンポジウムでも向井先生の発表が注目を集めた「がんの晩期後遺症」を、今回は私たち一般に向けて分かりやすくお話してくださいます。過剰に恐れる必要はないけれど、知らないと予防はできません。事前質問もお受けします。ぜひご参加ください。
【向井 幹夫(むかい みきお)さん略歴】
愛媛大学医学部医学科卒。2001年公立学校共済組合近畿中央病院 循環器内科・健康管理センター部長、大阪府立成人病センター 循環器主任部長、大阪国際がんセンター 腫瘍循環器科主任部長・成人病ドック科主任部長を経て、2024年より現職(大阪がん循環器病予防センター副所長)。
日本腫瘍循環器学会創立理事。専門は循環器学、腫瘍循環器学、老年病学。腫瘍循環器学のがん治療に伴う心血管毒性や腫瘍高血圧学、がんサバイバー(小児・AYA発症がんおよび成人発症)における晩期合併症の研究を続ける。2025年5月開催の「AYAがんと医療と支援のあり方研究会」の学術集会では副会長を務める。
■ZOOM参加申し込み方法:以下URLから。開催前日までにZOOMのURLを送ります。
URL:https://mammacheer169.peatix.com/
■締め切り:2025年1月22日(水)18時まで
★このメールへの返信では、申し込みできませんのでご注意ください。
●後日の録画配信はありませんので予めご承知おきください。
●申込み時には姓名(ニックネームでなくフルネーム)での参加登録をお願いします。
●先着120名ですので、申し込み後、参加できなくなった方は、キャンセルをしていただけますと、ほかの方が参加できますので、よろしくお願いいたします。
●当日のZoom URLなど詳細は、前日よりの申込みはPeatixページのイベント視聴ページで確認できます。当日までの各種案内はPeatixメール(@peatix.com)で配信されます。
●諸事情により、急遽変更があった場合、申し込み者の方にメールおよびFacebookで連絡します。
●“チアー活動”は乳がんを体験した、していないにかかわらず、どなたでも参加できます。男性や学生さんの参加、応援も大歓迎。
●今後の予定や開催方法はその都度、登録されている方は、メールとマンマチアーのFacebookなどでご案内させていただきます。
今後の開催予定(諸事情で変更する可能性があります)
<第170回:2025年2月17日(月)>
■テーマ:「婦人科がんの対策〜卵巣がん、子宮体がん、HBOC(仮)」
■スピーカー:秋澤叔香(あきざわよしか)さん(東京女子医科大学産婦人科/遺伝子医療センターゲノム診療科)
<第171回:2025年3月26日(水)>
■テーマ:『日本の地域医療はどうなる?〜日本の乳がん診療システムと生活の問題』(仮)」スピーカー:柏葉匡寛(かしわばまさひろ)さん(ハートライフ病院 乳腺外科センター長)
治療の意思決定プロセスで患者さんの要望が医師と適切に共有されていない可能性がアストラゼネカの前立腺がん患者調査で明らかに
約 9 割の患者さんが「治療選択肢を複数提示して欲しい」と望む一方で 26%の患者さんが医師から提示された治療選択肢は一つと回答していることが、製薬メーカーのアストラゼネカが実施した前立腺がん患者調査で明らかになりました。
この調査は、前立腺がんと診断されたことのある 525 名を対象に治療選択の意思決定における患者さんの情報提供のニーズ及び医療従事者とのコミュニケーションと治療満足度の関係性についてインターネット調査で行われたもの。
同調査からは、治療の意思決定プロセスで患者さんの要望が、医師と適切に共有されていない可能性が明らかとなり、前立腺がん治療における Shared Decision Making(シェアード・デション・メイキンクグ)の課題が浮き彫りとなりました。
同社は、前立腺がんについて次のようにコメントしています。
「前立腺がんは、日本人男性の罹患数が最も多い疾患であり、50 代ごろから罹患が増え始め、早期ステージでの発見が多く、進行も比較的緩やかなことが多いと言われ、治療では、男性ホルモンの分泌や作用を抑制するホルモン療法が行われることが一般的ですが、一部の患者さんではその治 療効果が薄れ悪性度の高い転移性去勢抵抗性前立腺がん(mCRPC)へ進行することがあり、mCRPC と診断されてからの生存期間は患者さんにもよりますが、およそ3年と言われています。
この数年で、前立腺がんの検査や治療法は大きく進歩し、患者さん一人ひとりの希望に合った治療を医療従事者とともに決定していく Shared Decision Making が、より一層重要になってきています」
調査結果ハイライトなど詳細は、以下の URLを参照してください。https://www.astrazeneca.co.jp/content/dam/az-jp/press-releases/pdf/202411_pc.pdf
アストラゼネカのがん患者さん向け情報サイト
アストラセゼネカでは、「What‘s? 前立腺がん」 https://www.zenritsusen.jp/を通じ前立腺がん早期発見のためのPSA検査、前立がんの疾患情報・治療についての分かりやすい説明に加え、体験談といった患者さんに寄り添った情報を提供しています。前立腺がんのほかにも、様々ながんの情報サイトを運営しています。
がん全般(「がんになっても」https://www.az-oncology.jp/)、肺がん (「肺がんとともに生きる 」https://www.haigan-tomoni.jp/)/乳がん(「乳がん.jp」 https://www.nyugan.jp)/卵巣がん(「卵巣がん.jp」https://www.ransogan.jp) /慢性リンパ性白血病(「CLLライフ」https://www.cll-life.jp/)/肝臓がん(「肝臓がんと『自分らしく』」https://www.az-oncology.jp/kanzogan/)/胆道がん(「教えて胆道がん」https://www.az- oncology.jp/tandogan/)
国立がん研究センター、愛知県がんセンターなど全国11施設の共同研究グループ、
非喫煙者に多く発生するEGFR変異を持つ肺がん遺伝子の
個人差の積み重ねが危険因子になることを証明
国立研究開発法人国立がん研究センター、愛知県がんセンターなど全国11施設からなる共同研究グループが、国際共同研究でEGFRという遺伝子の変異を原因として発生する肺腺がんの発生の危険要因を調べました結果、遺伝子多型(注1)と呼ばれる遺伝子の個人差の積み重ねにより、EGFR変異を持つ肺腺がんへの罹りやすさは、8.6倍高まることが分かりました。
発表ポイントは以下の通り。
(1)肺がんの多くを占める肺腺がんの半数弱は、非喫煙者に発生し、その多くはEGFR遺伝子の変異が発生要因となっています。
(2)特に日本を含めたアジアの国では、EGFR遺伝子の変異を原因として発生する肺腺がんが非喫煙者に多く発生することが知られており、非喫煙者での肺がん予防・早期発見のために、その詳細な解明が求められます。
(3)本研究では、東アジアの非喫煙者女性の肺腺がん患者さん998例の遺伝子の個人差を調べ、EGFR遺伝子変異を持つ肺腺がんへの罹りやすさと遺伝子の個人差の関わりを明らかにしました。
(4)遺伝子の個人差の積み重ねにより、EGFR変異を持つ肺腺がんへの罹りやすさは6倍高まることが分かりました。
(5)今回の発見は、喫煙をしない方の肺がんの予防および早期発見に役立つと期待されます。
こうしたことから、同グループでは次のようにコメントしています。
「これらの結果は、タバコを吸わない方の肺がんの予防および早期発見に役立つと期待されます」
同研究成果は、2024年11月22日付で、国際学術誌「Journal of Thoracic Oncology」に掲載されました。研究の詳細は以下を参照。https://www.ncc.go.jp/jp/information/pr_release/2024/1223/index.htmlで